世銀、世界経済見通しを発表
世界銀行(世銀)が1月12日に「世界経済見通し」を発表した。報告書によると、経済危機からの回復を受け世界経済は09年のマイナス成長から10年にはプラス成長に転じて3.9%を確保しています。11年は3.3%、12年も3.6%とゆっくりと成長を続けると見込んでいます。発展途上国については、10年の7%から11年には6%へ、12年には6.1%の高成長を維持するとして「(世界の)成長の半分近くが新興国を含む途上国が担う。先進国は低成長が続く」と指摘しています。日本・米国・中国の成長見通しは以下の通りです。
(日本)
2011年1.8%(昨年6月の前回予想から0.3ポイントの下方修正)
2012年2.0%(前回予想から0.2%の下方修正、緩やかな成長見込む)
(米国)
2011年2.8%(前回予想より0.1ポイントの下方修正)
(中国)
2011年8.7%(前回予想より0.2ポイントの上方修正、力強い国内ファンダメンタルズが、見込まれる世界経済の減速を補う見通し)
世銀のジャスティン・リン主任エコノミストは「途上国の内需が力強く伸びており、世界経済を支えるだろう。ただ、先進国の金融分野の問題が成長を阻害する恐れがある」と、欧米金融機関の不良債権問題を早期に解決するよう求めています。
このような公表を行う世界銀行とはどのような機関なのかということですが、各国の中央銀行に対し融資を行う、国際連合の専門機関です。一般には国際復興開発銀行(IBRD)を指しますが、1960年に設立された国際開発協会(IDA)とあわせて世界銀行と呼ぶこともあります。その他、国際金融公社(IFC)、多数国間投資保証機関(MIGA)、国際投資紛争解決センター(ICSID)も世界銀行のグループとなります。本部はワシントンD.C.にあり、日本は1952年に加盟しています。加盟国は184カ国にのぼり、各国の出資によって運営されていますが、資金不足が悩みで、組織の改革と効率化が課題となっています。
金利相場未だ死せず
先週金曜日に開かれた日銀政策決定会合において、市場の予想通り政策金利は0.5%に据え置きとなったものの、1−2人の反対票が投じられるのではないか、あるいはその後の福井日銀総裁声明で利上げに積極的な言葉が聞かれるのではないかとの市場の思惑が先んじていたことから、円は利食いと思われる買い戻し先行で推移していたが、結果として全員一致での金利据え置き、また福井総裁の利上げに前向きと取られるような発言は無く、梯子をはずされた市場参加者は円なんか2度と買ってやるものか!と思ったかどうか判らないが、ドル円が123円台でもみ合いとなる中、ユーロ円や豪ドル円などで高値更新が続いている。
実際には日銀政策決定会合の前日の東京時間に短期筋の仕掛けと思われるドル買いにドル円は1/29の高値である122.20を一気に突破、その後122.50近辺で推移していたが、金曜日には123円台をあっさりと示現して円安基調がはっきりとしている。
6、7月は元来ボーナスシーズンと言うこともあり外債投資が盛んな月であることから、押し目を狙っていた機関投資家も、相場が新たなレベル入りしたことで上値を追いドル円は123円台に、ユーロ円は166円台まで押し上げる結果となっている。
言い訳をするわけではないが、ユーロ円をはじめとして多くの通貨で新値、あるいは何年ぶりの高値更新となっていることから細かい部分を直近の過去のデータから将来を予測するテクニカルでは相場が見えにくくなっている。
その意味では超短期取引で回転売買を行っていくか、あるいは目をつぶって円売りを行い、その後ストップロスオーダーを小刻みに上げていくなどの細かいオペレーションが必要になってくる。
今週は日足で相場を見ると相場が見えにくくなることから少し長めの週足で相場を見てみたい。
トレンド形成となるか
中国の印紙税引き上げをきっかけとして株式市場が下落を見せ始め、その後、中国株式市場は一旦3500を割り込んだところで急激な買戻しが入り4000台を回復している。
米国株式は遅れて下げを始めたが、一旦は下げ止まりとなりこちらも買い戻しとなっている。
かたや債券市場は米国債、独連邦債、日本国債など先週から下げを加速させており、結果として長期金利の上げが目立っておりドルに対しては以前の利下げ期待感の後退を背景として債券を下押し、ドルを買い戻す動きを活発となっている。
ユーロドルは5月下旬から抜けそうで抜けなかった1.3400を下抜いたことからストップロスの売りに 1.33台前半までユーロ売りドル買いとなっている。
ポンド、スイスなど欧州通貨も同様な動きとなる中、豪ドル、NZDなどは先週のニュージーランド中銀(RBNZ)の予想外の利上げを受けて対ドル、対円で底堅い動きとなっていたことからユーロドルも下げ止まり傾向を見せ始め、ここ数年続いている「下げそうで下げない」相場展開と思わせていた。
しかし昨日のRBNZのNZD売り介入に市場はある程度は覚悟していたものの、NZDは変動相場制導入以降初めての介入ということもあって、市場はかなり動揺したものと思われる。
しかし、NZD の下げ幅は驚くほど小幅であり、下げを見せるとNZDを拾う向きが多いことから今のところ介入が入った割に下げは限定的となっている。
本日も朝方から0.7525-35近辺ではRBNZの売りオーダーが入っているとの噂もあったが、市場は果敢に上値を攻めておりなぜか下攻めとはなっていない。
金価格、債券、株式などが総じて値を下げる中、為替市場も長い間のトレンドに変化が出る可能性も出始めている。
まずドル円だが今のところ1月の高値である122.20を前にして上げ渋りを見せており120.80を割り込むようだとトレンドの変化が生じる可能性も出てきている。
但し、長期的に見ると月足の雲が118-110円でかなり厚くなっていることや週足でも116円台から115円台にかけて雲が厚いことからこういったポイントを簡単に下抜くとは考えにくく、下げる可能性はありながらも時間が掛かるのではないか。
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